股関節の手術
当クリニックは、開院以来市中の病院で股関節・膝関節の手術を行ってまいりましたが、平成29年3月をもって手術を終了いたします。平成29年4月以降は、今までの2000件を越える手術患者さんの経過観察に務め、今後の治療が必要であれば親身に相談させていただきます。さらに股関節手術に関して多くの悩みを持っている患者さんに対しても、本当に手術が必要なのかどうか、いつのタイミングで手術を受けるのが一番良いか、またその手術を行う一番ふさわしいドクターについてなどの相談に応じたいと思っています。
私自身の股関節外科との関わりは、昭和60年から股関節外科を専門にしてきて、約29年経過しました。臼蓋回転骨切り術(RAO)という骨切り術は、村瀬鎮雄先生のご指導のもと、多くを教えていただき、私なりの手技の工夫を加えながら現在に至っています。
また人工股関節の世界では、平成元年アメリカに留学し、AMLという人工関節の固定に骨セメントを使わない機種の第一人者のエング先生の所で学んだ経験が今の自分を支える原動力となっています。
股関節手術は人工股関節であろうと臼蓋回転骨切り術であろうと非常に繊細なものです。手術の適応を厳密にし、術中出血を最小限に抑え、正確かつ安全に手術を行うことが最も重要な点です。
このホームページが、これから股関節手術を受けようとしている患者さん、手術は受けたくないと考えている患者さんの運命にお役に立つことができればと思い、継続して載せています。また現在股関節外科や人工股関節を研修されている整形外科の先生方にとって、わずかにでもお役に立てれば幸いです。
下記の目次からご覧になりたい項目をクリックしてください
股関節手術の目次
- 1.股関節手術に対する基本的な考え方
- ①股関節痛の場所と股関節疾患
- ②股関節症を悪化しやすいタイプとその予防
- ③股関節症が悪化するとき
- ④股関節外科に対する私の考え
- 2.自分が考える理想の人工股関節手術とは
- ①機種について
- ②正確な位置への人工股関節ラップの設置と過度な大きさの骨移植
- ③THR術後の後方脱臼を防ぐ工夫
- 3.RAOという手術について